バッチ系化学工場の吸収装置システム3選

工場配管

NEONEEETです。 

スクラバーって吸収装置ですよね

実は反応槽なども吸収装置として使えますよ

この記事では、バッチ系化学工場の吸収装置システムを3つ紹介します。

バッチ系化学工場の吸収装置システム

化学工学における吸収装置の例としてスクラバーや充填塔などの装置があります。

下の記事でも紹介しています。

スクラバーや充填塔では気体と液体を接触させて液体に気体を吸収させる機構を実現しています。

吸収装置システムとしてバッチ系化学工場でよく見かける3つのパターンを紹介します。

スクラバー

まずはスクラバーのシステムを紹介します。

スクラバーに高圧の水を加えて高速でブローすると、エジェクター効果によって負圧になります。

スクラバーの下にタンクを設置して、ポンプで循環させることで連続吸引が可能です。

スクラバーによる局所除害だけで完結する場合もありますが、大抵は集中除害の前段として使用します。

装置が小型

スクラバーシステムの特徴は装置が小型にあると思っています。

サイズを自由に決めることができるので、反応装置数個レベルの少ない発生ガスを吸収処理することが可能です。

マルチプラントを意識する場合、発生ガス源が変わっても配管の切替で対応できたり、装置そのものを移設したりといったニーズがあります。

ここにスクラバーシステムが有効です。

もっと小型にすれば、台車付きの移動式にすることすら可能ですね。

スクラバーが局所除害として使われるのはこの辺りの要因が強いです。

系列を分けて酸系・アルカリ系のガスに分割して処理するといったこともできます。

メンテナンスが楽

スクラバーシステムのメリットにメンテナンス性があります。

他のシステムでは気液接触に充填物を使いますが、スクラバーには充填物は使いません。

閉塞の恐れが少なく、定期的な清掃も必要ないスクラバーは大きなメリットですね。

充填塔

スクラバーシステムの対抗馬は充填塔システムです。

スクラバーの代わりに充填塔を設置します。

スクラバーと同じく充填塔もタンクの上に設置します。

ポンプ循環もシステムとしては同じです。

追加されるのはファン・ブロアー

集中除害として最終処理に使用します。

ポンプ能力が低い

充填塔システムの特徴としてポンプの能力を低くすることが挙げられます。

スクラバーシステムでは一定の負圧や排風量を確保するために、多量の高圧の液体を使います。

一方充填塔ではスクラバーよりは必要の液体流量は低めです。

圧力も低い場合があります。

この結果、ポンプの能力が下がり、ポンプのランニングコストを下げることが期待できます。

装置構成が複雑

ファン・ブロアーが必要な分だけ装置構成が複雑になります。

装置の接続配管や配線や制御システムが増える分だけ、コストアップに繋がります。

集中除害など限定した場所に使いたがる理由はこの辺りにあるでしょう。

ファン・ブロアーの動力が掛かる

ファン・ブロアーが必要なこのシステムなので、電力費は当然発生します。

ポンプのランニングコストが低い分、ファン・ブロアーのランニングコストは高くなります。

ファン・ブロアーのメンテナンスが必要

ファン・ブロアーは動機器なのでメンテナンスが必要です。

誘引式でも押込み式でも同じです。

動機器だからモーターやベアリングのメンテナンスが必要というのは分かりやすいでしょう。

それ以外に、ファン・ブロアーの腐食や異物の付着・閉塞などの可能性もあります。

運転しながらファン・ブロアーの清掃をするというメンテナンスも必要。

メンテナンスを楽にするという意味で、充填塔型は集約して台数を削減し、集中除害にするという発想ですね。

反応装置

最後の吸収装置として反応装置が挙げられます。

反応装置は、バッチ系化学工場でごく当たり前に使う撹拌槽を想定します。

撹拌槽の上に充填塔、循環用にポンプという構成です。

単独のシステムで完結することはなく、局所除害や集中除害の前段として使用します。

汎用性が高い

反応装置による吸収は汎用性の高さが最大の売り。

反応装置は反応など諸々の工程に使えます。

マルチプラントとしての吸収装置には反応装置を使ってもいいでしょう。

その代わり、反応に必要な装置が1つ潰れるので、反応工程が少なくなって融通が利かなくなります。

ポンプの応用性が低い

反応装置でポンプ循環をさせる場合、必要なポンプ揚程は大きくなります。

大は小を兼ねると言いたくもなりますが、そうはいかないのがバッチ系化学工場。

例えば、ポンプ循環ラインにpH計を付けると、ポンプの高圧でpH計を壊す可能性があります。

インバータで回転数を落とすと流量が少なくなりすぎて、バルブで絞らざるを得ない。

そうするとバルブが故障する。

痒いところに手が届かないですね。

最後に

バッチ系化学工場の吸収装置システムを3つ紹介しました。

スクラバー・充填塔・反応装置のシステムを使います。

それぞれメリット・デメリットがありますので、よく考えて構成を作りましょう。

この記事が皆さんのお役に立てれば嬉しいです。

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